小宮的水彩紙レビュー
このページでは、小宮が集めた水彩紙について、順次使用後の比較・感想なんぞを述べてみたいと思います。
参考にする方は以下の点に注意。
・当方ジャンルは少女漫画系。まともな『絵』を描く人には全然参考にならない可能性が大。
・100%主観&独断&超アバウト。実際使って違う感想を持っても責任取れません(経年劣化・ハズレもある)。
・情報が全然最新ではありません(むしろこっちが情報欲しい)。
・要はあまり信用するな。
以上の点をよく踏まえた上で、それでも参考にしたい奇特な方だけ読んで下さい。
なお、『』で示した部分は、メーカーHPや画材通販サイトの紹介文から引用させて頂きました。
◎見本用画像について
・赤(インク系):ホルベインイラストマーカーNo.190〜イングリッシュレッド(?)
・青(絵具系):ホルベイン透明水彩絵具〜ウルトラマリンディープ+パーマネントバイオレット(←この色作ったのが余ってたんで)
・水を乗せた後に絵具を置くだけのウェット・オン・ウェット。
・取り込みは75dpi・160×160ピクセルで、Photoshop上でjpg保存(5:標準)。色調補正無し。画像見本がない物は現在不所持。
・青色が薄い色見本の紙については、別の時期の製作という事で色が第一期18種と差異が生じた為。
・見本用画像は紙のテクスチャが判明すればいい、というコンセプトで置いています。
◎評価について…かなりアバウト。(○→良さ気/△→まあまあ/×→今イチ/−→未実験)
・ペン入れ | :丸ペンで線入れした際の描き具合。ホルベイン耐水性カラーインクのセピアを使用。(水:インク=約1:1) |
・マスケットインク耐性 | :MITUWAマスケットインクをラバークリーナーで剥がした際の紙面の荒れ具合。 |
・消しゴム耐性 | :消しゴムかけした時の紙面の荒れ具合。カスの大きさ等で判断。 |
・サイジング | :滲み止めの度合い。判断が難しいんでアテにしないで下さい(笑) |
・インク | :主に水性マーカーを使った際の色の伸びや発色。 |
・水彩絵具 | :透明水彩絵具を使った際の色の伸びや発色。 |
・ざわつき | :出来上がり時の画面のざっくり感とか。 |
・ハードエッジグラデ | :透明水彩でのハードエッジグラデーションの個人的なやり易さ。ぼかしの目安? |
【2006.11.14 : W&Nコットマン・フォントネー(新)の項追加】
アクアエリアス2 (170g/中判) |
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ミューズ社で取り扱っている、アメリカ製の水彩紙。『原料にガラス繊維が入っているため、独特の弾力性と風合いがあります』とな。 紙肌は中目の細かいザラザラ系。凹凸は低い。最初TMKポスターをもっとザラザラさせたような印象を持ちました。 消しゴム耐性は思ったよりありましたが、マスク液が剥がれ難いかも。剥がれないから強く擦りがちで、結果紙を剥げさせてしまうような所があります。 絵具のノリは少々独特。ガラス繊維のせいか、紙の微細なテクスチャが色を乗せ切れずに浮いてしまう感じ。白い粉吹いたような見た目です。特にインク系で目立つような気が(効果としては面白いかも知れません)。 発色もそれほど良くはないですね。これもインク系ですが、ザラザラ+沈んだ色味になりました。渋いっちゃ渋いんですが。 水彩の方もややざらつきがちなので、思ったようなコントラストを作るのは難しかったです。 ぼかしや滲みは悪くないし、絵具の定着も早過ぎないのでウォッシュもいけそうなんですが、このザラつき具合を把握しないと使い難いんではないかと。 中判で900円前後。世界堂などでも置いてなかったので、私は通販で買いました。 |
アクアレル・ケナフ (225g/u) |
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ケナフを使った完全非木材中性紙。アルテージュ社から出ている物を購入。 ミューズケナフに比べて紙目(と言うか梳き目?)がやや判り易いが、繊維がそれほど細かくないのか毛羽立ちは少ない。微ザラ風味のやや凹凸系。 インク系も水彩絵具系も特に塗っていて大変という事もなく、普通に色が乗る。強いて言えばインク系がちょっと強く乗った感じがするかな。ホワイトの乗り方は可もなく不可もなく。 ただし色全体の発色は鮮やかなもののやや薄め。淡色イラストには良いけど濃色イラストには少し気合が必要かも知れない。乾きが速いのでぼかしは素早くやらないと上手くいかない。 私的に問題だったのはペン入れ時。おろしたての丸ペンを使っても線が太くなるので、葉書サイズなどではミリペンを使った方が良さそうです。 葉書サイズ30枚入りで280円。 |
アポロ・ブルフォンセ (250g/u) |
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アポロ社から出ているスケッチブック。二つ折りにした高級画用紙を綴じこんである物(ブル本)です。スーパースケッチホモと同じ紙かな? 紙面は細目。細かい凹凸はあるが、どちらかと言うとサラッとした感触。 消しゴム耐性が高く、何度でも描き直しできるのは魅力。しかしマスク液耐性は弱くて、紙が剥げました。表面は強いんだけど、紙繊維自体の強度はあんまり無いんですかね。 ペン入れは細目のおかげかやり易い。気持ち太いかな、という気もするけど、許容範囲内かな。 インクの乗りは良さ気。左の見本画像はスキャン時色調整の関係で沈んじゃってますが、実際の発色自体は割と良いです。 絵具は乗りは良いんですが、サラサラし過ぎてどうにも思った通りのコントラストが出し難い印象。 サラサラ流れてくのでぼかしはやり易いが、滲みは今一つ。あまり滲まないので、ウェット・オン・ウェットで滲み駆使して描く人には向かないと思いました。 総評としては、紙面と同じようにサラリと描くのに良さそうです。 F2判で\1,050-。 |
アルシュ (細目・300g/u) |
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フランス製の最高級水彩紙。サイジングの強さと表面の頑丈さが特徴。絵具が乾いた後、白っぽくなってしまうのも顕著。 水彩描きの垂涎の的とも云える紙だけど、非常に『水彩』らしい描写に向いていると思う。闘い甲斐のある紙と云うか、使ってみて難敵な紙だった。その分多少苛めても耐えてくれる点は良。表面はザラザラ系。ホワイトの乗りにくさはピカイチだった。 問題は臭い事。水で濡らすととんでもなく臭います。 鉛筆の粉を弾くというか、鉛筆主線の絵に刷毛で水を軽く塗ろうとしたら、思いっきり粉が広がってしまった経験アリ。 中判1枚¥900-、180×260サイズブロックが¥4,900-。高。 |
アルデバラン (250g/u) |
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『コットンならではの紙肌、色調、弾力など優れた特長と特性を兼ね備えたアーティスト用版画用紙』。用途は『エッチング・リトグラフ・水彩絵具・コンテ等』だそうで。 その紹介文通り版画紙なんですが、水彩紙カテゴリにも入れられる事があるので、試してみる事にしました。ザラッと平坦系で、地色は結構白い。 版画紙だけあって、さすがに消しゴム・マスク液耐性は弱いです。剥げまくり荒れまくりなので、トレペで線画を写すやり方の方が吉(筆圧弱めで)。 ペン入れはそこそこ。これも紙質上、時々ダマになったり抉りがちだったりします。 サイジングが強いので塗りの際はざらついたりホワイトが乗り難かったりしましたが、個人的には好きな画面の感じに出来るなーと思いました。ざっくり感とでも言うんでしょうかね。インクでも水彩でも、イイ感じに乗ると思います(あくまで私見)。 にじみ効果はそこそこ。サイジングの度合から言えばこんなもんでしょう。 消しゴム等には弱いものの、それに比べて筆での多少の苛めは大丈夫な表面なので、塗り重ねしていく分には十分使えると感じました。 コットン系なんで、劣化は激しそうですが。 F0判18枚入りスケブ型(一見ブック型)で\700-。 |
アルビレオ (中目・185g/u?) |
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100%純良パルプの中性紙。横紋筋に似た表面は凹凸が低い様に見えて結構凸凹している曲者。地色が白いんで発色は良。 この紙で特に気になったのは、ペン入れの線にそってインクが溜まる毛細管現象(?)。濃いインクが特にひどい。←の様に縁に絵具が溜まりやすい。それさえ除けば割と使い勝手は良い。 紙の厚みが薄いんで、水張りはしっかりやらないとすぐに波打つ。細かい波が多く出来るというか。 B5判ブロックタイプで¥550-(多分)。 |
イデア (多分荒目・197g/u) |
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先に言っておきますが、この紙は廃番です。アルテージュ社から出てたんですが、購入段階で既に在庫限りとの事でした。でも試し描きはしたので、一応載せておきます。 感触はワトソンにやや近い感じの中目〜荒目なオフホワイトのザラ系。 消しゴム自体による紙面の荒れ具合はそこそこ普通ですが、紙面が軟らか目なので鉛筆線がめり込み易く、結果消し難い。 ペン入れは、ザラつきに少々引っかかるものの、一気に描く分にはすんなり描画が可。 インクは発色・伸び含めて特に可もなく不可もなく。透明水彩の方がややザラついた乗り方をしていたかも。 滲みは普通に出来た感じですが、ぼかしが非常に広がり難かったので、グラデーションを塗るのは少々てこずりました。 なので、ぼかし以外の手法でやるならそこそこで良い方でないかと思いました。個人的に常用したいとまでは思いませんでしたが、どうせ廃番ですしな(^^;)。 SMスケブ版で\800-。 |
ヴァン・ゴッホ (240g/u) |
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オランダの画材ブランド「ヴァン・ゴッホ」の水彩紙…でいいはず(汗)。絵具は知名度もありますが紙は殆ど聞きません。レンブラント水彩紙と一緒で、セットにちょこんと入ってるブロックタイプしか入手できなかった。本国では大判もあるのかな。微ザラやや凹凸系。 描いた印象ですが、インクも水彩絵具もイケる感じ。カラーインクの方がより綺麗に乗りやすいかな。水彩絵具はほんのりかすれるかも。ハードエッジグラデはまあまあでしたが。 マスキングは描く前にテストした物ではそれ程気にならなかったのですが、実際使ってみると結構耐性が弱い事が判明。ワットマンまでは行かずとも剥がれてくれやがりました。低粘着シートタイプでやる方が吉ですね。消しゴム耐性は悪くなかったんだけどなぁ。 全体的には彩色のし易い紙だと思います。ざわつきが思ったより弱かったので、コミックイラストには割と使えそう。 13.5×21pで¥1,000-。多分このサイズしか国内にはないだろうなぁ。 |
W&N コットマン (中目・300g/u) |
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ウィンザー&ニュートン社から出ている水彩紙。マルマン・コットマンとは別物です。W&N水彩絵具の習作用ラインナップ:Cotmanの水彩紙ですな(そういや上位版:Artist
Water Colorの方の水彩紙は国内じゃ聞いた事ないですね)。モールドメイドの中性紙。 紙肌はサラッと程々凹凸系。ほんのりクリーム色がかってなくもないような白色(どっち)。 ペン入れはやりやすかったです。気持ち太目になるかな。 表面が強く、消しゴムは結構ゴシゴシかけても大丈夫でした。マスク液も気になる程の剥げっぷりは無かったです。 インクは塗り易い。紙の表面を程々に流れてくれるので、エッジが目立つようなムラは少なくて済むんでないかと。 絵具は定着が早い絵具と遅い絵具の差が割とあったような気がします。空気の乾燥の所為かもしれませんが。コントラストは作り易かったですが、ドライブラシで色を置くとちょっと汚くなる気はしました。 表面がサラッとしてるのもあって、ガサガサした画面にはならずに済むと思います。 20.3×12.7cmのスパイラル型・12枚綴じで定価\750-。 【2006.11.14】 |
W&N・ラナ ラナ・アクアレル (中目・300g/u) |
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透明水彩で有名なウィンザー&ニュートン社がフランスの製紙メーカー・ラナ社と提携して提供している高級水彩紙。表面は微ザラ凹凸系。結構イイ感じにボコついてます。 ペン入れはこのボコつきに対してこれなら良い方かな、といった辺り。マスケットインクはしっかり厚めに塗らないと、薄い部分が紙に吸着して剥がれ難くなる。結果擦り過ぎて紙肌が痛むので、あまり使わない方が良いかも。 インクが難点。ムラが多く、縁に絵具が溜まってしまいます。インクの透明感が生かせない。この辺クラファブに似てるかも。水彩絵具は普通に乗ります。けどザラっぷりに筆が引っかかって塗り難いので、ウェット・オン・ウェットの方が合ってるかも知れない。 お値段はカット判袋入り(5枚)・F4判で¥1,200-。ネット通販でも買えるけど、それだと大量かつ高価になりますね、かなり。 |
ウォーターフォード (300g/u) |
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イギリス製の高級水彩紙。表面はザラザラ系で中目くらい。ワトソン紙をグレードアップした感じ。ややベージュがかった地色。ホワイト地も有り(描き味は大分違う)。 私のNo.1はこれ。発色は微妙に落ちるけど、透明水彩がガンガン伸びる為グラデーションがやり易い。その分インクは定着が早くて動かし難いけど。 厚みがあるので水張りに神経質にならなくても良いが、たまにマスキングテープが紙に負けるので補強が必要な時も。中堅万能型水彩紙という感じ。ただし、コミックイラストの場合スキャンしてのWeb表示には不向き。汚く映ります。スキャン時の裏技である程度軽減されますけどね。 ワトソン紙系で慣れている人には使い易いのでは。 SM判ブロックタイプが¥1,250-。F4判で¥2,300-だったか。 |
↑ドーサ引き ↑ドーサ無し |
MO紙 (ドーサ引き/ドーサ無し・300g/u) |
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『国産の最高級手漉き水彩紙で、紙の縦と横の伸びの差がなく強靱な紙。堅牢な紙肌は水に強く、毛羽立ちが殆どない』という事ですが…弱いですよ、紙肌(ーー;)。和紙の水彩紙加工バージョンとでも言いますか。平坦ザラザラ系。アイボリーがかったヘボい画用紙に近い感触ですね。 ドーサ引き(滲み止め済み=サイジング)の方は普通に描けますが、ドーサ無しの方は水気があれば何でも吸い込む。インクは凄まじい分離を見せるので、「水彩絵具系で勢いよく一発描き」しか出来ません。おそらく自分で膠を使って滲み止めを施す物だと思われます。 どちらの紙も消しゴム耐性・マスキング耐性が極端に低い。軽く擦っただけでも毛羽立ちます。ドーサ無しにマスケットインクなんて塗った日にゃ完全に染みこんじゃって取れやしません。 紙が柔らかいので、鉛筆の痕なども残る感じ。というより筆記具が埋る(-_-;)。ドーサ引きの方は微妙にペン入れ時に描線が太くなるような気もしたけど、そんなに気になる程ではないですね。ドーサ無しの方はペン入れは論外。効果としては使えるやも。 紙の厚さがあるので、国産の紙にしては双方共にやや乾燥が遅い気が。 値段は失念しました。 |
MBM木炭紙 (130g/木炭紙判) |
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仏製最高級木炭紙で、木炭紙の代名詞とも言われているそうな。 『絵具やパステル、鉛筆ののりも良好』とあるので、水彩でも実験(以前存在したらしいMBMスリースターアーティスト水彩紙の代替とも言う)。 表面はまさに「あ〜木炭紙〜」という感じの表面(どんなだ)。細い横筋が入った全面に入ったザラ系。 マスク液耐性はそこそこあるものの、消しゴム耐性は激低。紙は荒れるわ鉛筆線消えないわなので、トレペ使用で主線を起こすのが吉。ペンは滲みはそれ程でないが、筋に引っかかるのでざらつきがち。 インク・水彩絵具共に色の乗り方は普通。発色も悪くはないのだが、サイジングが強い為にこれまたざらつきがちだったり、乾燥すると本当にざらついた感じになる。しかしてこれがなかなか好みのざらつき具合なので、そういう表現が好きな人には良さそう。 数回筆を重ねた程度では紙面の荒れも目立たないので、多少の苛めは大丈夫そうですね。 木炭紙判1枚で\140-くらい。 |
オールドマスター (中目・300g/u) |
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『表面が強く、発色性と表現性に富み、保存性にも優れた新しい理想の水彩紙』という事で、マルマンから出ています。ボードも有り。ややツルッとに近い凸凹系。 消しゴム耐性は良いんですが、マスク液耐性はそれほどでもなく。使えはするんですが、ミツワのでは厳しいかと。 ペン入れは気持ち描線が太くなる気がしたものの、それほど引っかからずに描けました。 インク系は割と素直に伸びてくれます。発色もいいし、エッジの溜まり具合もそれほど気になりませんでした。 その代わり水彩絵具は少々汚い感じになるかな〜?という印象。それでも癖のある乗り方をするってほどではないので、総評的には良い方なんでないかと思います。 紙面のテクスチャが強烈なのが難点と言えば難点。WEB表示を考えると、補正は必須ですね。 F4判15枚入りスケブ型で¥1,400-。大きなホームセンターで置いてある事も。 価格帯的にフォントネーはこれに駆逐されたんでないかと邪推してしまうんですがねぇ。 |
見本画像無し。 |
画仙紙 |
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マルマンから出ている絵手紙シリーズで購入。水墨画用に最適とか。 物は試しで水彩を使ってみたけど、とにかく水が滲む。置いた絵具を動かすのは無理。予め色を置く場所を確定しないと大変な事に。逆にインクだと水と一緒に広がるわ色分離激しく起こるわで思った通りにいかない。 表面もすぐに剥げてくるので、せいぜい筆で撫でるのは1〜2回くらいが限度。 まったく水墨画用だな、と思わせてくれた紙。ペン入れはミリペンでやりましょう。 あ、コピック等のマーカーの発色は良かったです。筋が面白い効果になって。 |
キャンソンファインフェース (224g/u) |
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仏製。『ミ・タントの紙肌を細かくしたような紙で、白く強く多目的使用に適する』との事。水彩・パステル用だがマーカーでもイケるらしい。 確かに表面はミ・タントの親戚と言っていい、サラッと凸凹系。地色もかなり白くて眩いです。 サラッと系だけあって、消しゴム・マスク液耐性は高め。少し鉛筆線は残るかな。 ペンはスンナリ描ける方だが、いかんせん太くなりがちなのが痛い。 インクの乗りは普通に良い感じ。水彩絵具の方、ミ・タントに近い表面からビクビクしてましたが(下のキャンソンボードの項参照)、結構普通に塗れました。色味が結構薄い印象はありましたが、特に癖なく使えたという感じ。ぼかしもやり易い方。滲みはイマイチですが。 カラーインクメインのコミックイラストなどには使い易い紙なんではないかと思います。 紙面のテクスチャも素材に使えそうなボコ付き具合ですな。 B5判18枚綴じパッドで¥550-。 |
キャンソンボード |
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カラーインクを使ってカラーを描く人には採用率が高そうなボード。ここで使ったのは恐らくキャンソン・ミ・タント辺りなんでないかと思います(昔買ったブツなので色々怪しい)。
確かにインクの伸びは良いし、発色もいい。 しかし透明水彩を乗せるとガクンと伸びなくなる。表面がツルッと凸凹系なので粒子が溜まってしまう様子。 困ったのはボードのくせに水を乗せたら見事にひん曲がった事。薄手のボードとはいえ、それはちょっと…。水彩絵具ユーザーとしてはあまり使いたくない紙の一つです。 |
クラシコ5 (細目・210g/u) |
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イタリア・ファブリアーノ社製。コットン50%の中性紙です。 表面、パッと見ですが旧セヌリエ細目に近いようなテクスチャだと思いました。梳いた時の網の目がバッチリ判るというか。地色は白に近い。微ザラ細かい凹凸系ってとこでしょうか。 消しゴム耐性・マスク液耐性共に割と強い方だと思います。消しゴムはやや鉛筆線が残るかもですが、柔らかい鉛筆でならそれほど気にならずに消せるのではないかと。 マスク液、ゴムの剥離具合が細かめなので、それが剥がし難いなーって程度です。 インク・水彩共に乗りは悪くないですね。発色も良いし。 ただ、セヌリエ同様に絵具が流れる感があり、滲み・ぼかしがやりにくい。 特に滲みは、グラデーションを作ろうとしても、絵具が上手く混ざってくれないので、どうにも綺麗になりません。 ぼかし自体もイマイチなぼけ具合なので、水を多用する塗り方だと少々厳しいかも知れませんね。 あと、紙が薄いので水張り必須です。試しに水張りせずに塗ったらそりゃあ見事に反り返りました(^^;)。 全判1枚、700×1,000mmで¥700-(税抜)。 (※このレビューは、BBSでのくじらさんによる情報提供にも基いています。くじらさん、レビュー感謝です♪) 【2006.5.7】 |
クラシコファブリアーノ#39 (荒目・210g/u) |
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イタリア製の高級水彩紙。表面が凸凹系なので、絵具の伸びは良い。発色も割といいし。 ペン入れの際、割と繊細な線でも滲み過ぎずに描けるけど、荒目な為に凹凸に引っかかって苦労。細目があればいいんですけど、無いから仕方ない。 繊細な描写に向いてると言われるけど、私はまだそれを実感してないですね。 ぼかしやグラデーションは難しいやも。画面上で重ね塗り混色やると、何だか汚くなったような気がする。 全判1枚で¥700-。 ある画材屋さんでは「クラシコ5」とかなってたんですが、別物です。紛らわしい。ヽ(`Д´)ノ |
クレスター |
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『コットンと純良パルプを使用したモールドメイドの高級水彩紙』とな。ホルベイン社から出てる国産の水彩紙で、初心者にもお勧めの中庸な紙。微ザラ系。ややクリーム色がかっている。 インク・水彩絵具共に綺麗に乗ってくれるし、変な所まで伸びたりはみ出たりする事が少なく、割と思った通りにコントラストの位置を調節可能。 発色は悪くないが、ほんのり色が薄いかな〜という感じが。さらりとした絵柄には向いてそう。 やや消しゴムに弱かったり、鉛筆線の跡がしっかり残ってしまったり、耐久度という点では少々不安が残る。マスケットインクは割と綺麗に剥がれたが、テープとなるとちょっと厳しそう。低粘着タイプでやる方が吉。 ぼかしや滲みをする場合、水塗りしてから早めに塗ると良いらしい。 少し大きめの画材屋さんなら置いてあるかと。値段はちと失念しました。 |
KMKケント (150kg又は200kg/千枚) |
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『水彩紙』ではないのですが、初めてカラーを描く人は恐らく画用紙かコレを使うのでは。私も最初はケント紙に色塗ってました。水彩専用紙を知らなかった時代とはいえよくやったもんだ(-_-;)。 使用例は水彩で描いたけど、向いているのはマーカーやカラートーン等の水を使わない画材。色鉛筆も紙のテクスチャを追求しなければOK。あとはガッシュやアクリル絵具など、フラット&マットな画面構成が可能な画材ですね。 紙目が非常に平坦で強靭な為、マスキングや消しゴム耐性は高い。地色が真っ白なので発色もよろしい。 ペン入れの際、モノクロ用の墨汁や黒インクは普通に乗るけど、カラーインクで描くと線が見事に太くなるので注意。カラー用の主線はミリペンの方が吉かと。 普通の文房具屋さんで売ってるケント紙と大差ないです。価格も安いし入手も楽。 |
コットマン (多分細目) |
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日本製(マルマン)の水彩紙で、ワトソン紙と並んで入手し易い。というかスケッチブックや絵手紙シリーズで普及しているので、一番入手し易い水彩紙でしょう。表面は微ザラ凸凹系。 サイジング・水弾き度が強い為グラデーションが辛い。コントラストが付けられなくてかなり苦労した記憶がある。ペン入れの際、結構線が太くなる傾向にある気がした。 発色はそこそこ。使い難いんで多分今後はほとんど使わないでしょう。 マスキング耐性は弱いらしい。紙面がそれほど丈夫でないそうで。使った分にはあまり弱いと思わなかったけど。 ぼかしがやり難いのと、にじみが全然思い通りの境界線描いてくれないのはかなり辛い。 【2012.12.27追記】 現在は『ヴィフアール』という名称で流通してます。画材屋の店頭POPによれば、物自体はコットマンと変わらない模様。 |
サンフラワーM画 (205g/B本判) |
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学校用画用紙としても使われる高級画学紙。高級といってもA4判1枚15円程度です。安い安い。 普通の画用紙やTMKポスターに比べると結構凸凹してます。画学紙っていうより水彩紙って言った方が近い印象。なんとなくキャンソン紙に似た表面。 発色は普通。インクのオレンジ等は結構彩度高めに出ました。水彩絵具も思ってたよりまともに乗りましたし。水を置く範囲が狂ったりすると、←見本のように色を塗った部分にまでバッチリ侵食具合が判ってしまうので注意…。 価格の割に、マスケットインク耐性もそこそこ。それほどズタボロにならないでくれました。ただしマスキングテープには弱いので、広範囲マスクには低粘着フィルムを使うべし。 ペン入れは気持ち描線が太くなります。それほど繊細でなければ充分。 A画とM画がありますが、たんに紙の重さが違う=厚さが違うだけなので、水を多く使う人はM画の方がお勧め。B全判でも150円前後なので、練習用にはもってこいかと思います。 てかお高い輸入水彩紙よりもかえって使いやすかったり(^_^;)。 |
シリウス (厚口) |
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オリオン社オリジナルの水彩紙。『過酷な消しゴムによる紙むけが無いよう表面強度を高めながらも、紙肌はパステル、コンテ、鉛筆の描画にも適すラフな質感を充分に保っています』との事。微ザラで平坦チックに見える凸凹系。地色は白。 表面強度が高いと謳ってますが、マスク液耐性は激低。紙が剥げましたがな。消しゴムはそこそこ。鉛筆線がやや残りがちなのが惜しい。 インクは割と素直に乗るし、発色もまあまあ。絵具の方は、サイジングが強いのでどうしても紙に引っかかってざらつくのですが、そんなに嫌な乗り方はしません。水での選択範囲の作り方次第で全然普通に濡れます。 にじみがそれほど顕著でないのは、これもサイジングゆえですね。 金額が安いので、練習用に使うのには無問題な紙だと思います。サンフラワーと同クラスといった辺りでしょうか(=値段の割にはそこそこ使える)。 A4サイズ1枚で15円。 |
ストラスモア・インペリアル |
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アメリカ製。表面はツルッと凸凹系。凹凸が結構大きい割に絵具の粒子がダマになる事が少ない。丈夫だし。マスケットインクは綺麗に剥がれる。 ペン入れはちょっとやり難かった。滲みは少ないけどやはり凹凸にやられて。 発色の良さやグラデーションのやり易さが特徴らしい。地色がかなり白に近いので、淡色もちゃんと表現できる。インクの発色は確かに鮮明で綺麗。 ツルッと系な紙だけにセヌリエ同様絵具が流れていく感は否めない。 SM判ブロックタイプが¥1,600-。 |
セアグラン (224g/u) |
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フランス・キャンソン社製の水彩紙。表面はツルッと微々凸凹系。 左の画像を見ると解る様に非常に平坦な紙で、その分水彩らしいザワザワした表現には極めて不向き。マットな塗り方の方が合ってるものの、紙自体がそんなに厚くないので上等な画用紙に描いてる気分。水張りをしてもそれなりに波打つので水分を多く使う塗り方は避けた方が良いかも。 描線はやや太くなりがちかと。どちらかというとカラーインク等でさらさらっと色を置いて行く方が綺麗な画面になるかも知れない。私が使った限りではインクでもあまり良さ気な感じには出来なかった。値段の割に表面はそこそこ丈夫だけど、透明水彩らしさを求める人には向かないように思った。 SM判のブロックタイプで¥700-。 |
セヌリエ (細目・300g/u) |
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フランス製の高級水彩紙。最近良く輸入されていて人気も出て来ている。表面はツルッと微凸凹系。 この紙は絵具の伸びがとても良く、その上発色が非常に綺麗で鮮明。華やかな色遣いをする絵には最適かと。 お気に入りではあるけど、表面のツルッとさが少し難。絵具の伸びが良いが故に流れていく印象を受ける。コントラストがつき易いんでその匙加減が大変といえば大変か。 中判1枚¥800-。SM判のブロックタイプで¥1,900-。 【2006.1.1追記】 このセヌリエ、いつの間にやら『ファブリアーノ・エクストラ(EX)ホワイト』という名称に変わっていたようです。なので、間違えて別々に買わないように気をつけましょう。物は同じらしいので(……多分。詳細は調べている最中です)) 【2006.3.19追記】 どうやら製造会社がセヌリエ社からファブリアーノ社に変わったようで、現在は『セヌリエ』としての流通ではなく、上記のEXホワイトになってる模様。メーカーが変わったという事は、質自体も変わってるでしょうね、こりゃ。 |
ソフトウーブ (特厚口) |
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オリオン社から。『厳選された良質のエコパルプを主原料に水彩用紙の特徴と専用紙としての条件を満たした高級画紙』との事。用途は水彩・パステル・イラスト等だそうで。 (メーカーHPではその他美術紙に分類されてます) パッと見、ビバルデやコントラスト増のセヌリエ細目のような紙肌で、サラッと細かい凸凹系。 マスク液による紙表面の剥離は少なかったですが、少々ゴムが剥がれ難かったです。 サラッとしてるおかげか、消しゴム耐性はかなり高い。何度でも下描きし直せます。 ペン入れは紙面のボコ付きから考えて、かなりスムーズに描けました。太さも許容範囲内。 インクの乗りは良いですが、水彩絵具が紙面のツルッとさの所為で綺麗(というか好み)に仕上がり難かったですね。要らんムラが出来る。発色は良いんですが、ざわつき画面を求めると、ちと期待外れになりそうです。 F0判18枚入りスケブ型で\550-。 |
TMKポスター (180kg/千枚) |
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国産の最高級画学紙。いわば画用紙のアップグレード版。表面はザラザラ平坦系。画用紙表面をもう少し毛羽立ち易く、かつ細かくした感じ。 紙が薄かったり表面が弱かったりするものの、絵具の伸びや発色は割と良。特に粒子が粗めの水彩絵具を乗せた時の細かなザワザワ感は私的に秀逸かと。なのでお気に入りの一つ。 乾くとやや白くなるけど、アルシュ紙ほど気にはならない。 しかして昔に比べて絶対に質落ちた気がする…。 葉書サイズ30枚入りで¥260-。 |
デッサンJ・A |
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『白色で、細目の紙肌を持つフランス製水彩紙』『細目の肌は鉛筆、チャコール、パステルなどののりが良く、デザイン用としては最高級の水彩紙』との事。 紙肌は、非常に強靭にした画用紙って感じでしょうか。微ザラ平坦系。 微ザラな割にマスク液耐性はかなり高い方だと思います。消しゴム耐性も良し。 ペン入れはスムーズなんですが、かなり線が太くなります。滲むって感じでなくて、文字通り太くなる感じ。繊細な描写には不向きかと。 インクも透明水彩も、乗りは良いんです。が、サイジングが弱いので、サラサラ滲んでいくと言うか、水で作った選択範囲内を満遍なく広がってくってな印象でした。コントラストが非常に付け難い。 ぼかし・滲みとかはやり易そうだと思ったんですが、メリハリのついた画面を作るのには不向きなんでないかと感じました。 木炭紙判1枚で\270-だかその辺。 |
デネブ (210kg/千枚) |
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オリオン社から出てます。『高白色パルプと良質のコットンを漉き合わせ、蛍光インクは一切使わず原料のみの白さを誇る非木材紙』との事。中性で、表面は微ザラ凹凸系。クラファブにやや似た感じ。地色は普通の白さです。 最初に思ったのがサイジングの強さ。かなり水を乗せて塗る準備をしておいても、乾くと非常に掠れやすい。おかげでペン入れは線が滲まずに繊細に描画する事が可能。 インクの乗りは普通。地色のおかげで発色は良い。 水彩絵具はやや薄く乗る感じ。コントラストはともかくとして、サイジングの強さ故に筆を置いた時のエッジがガサガサになりがち。その割に縁に絵具が溜まりやすかったり。ぼかしも難しかった。 ラフっぽく、もしくはメリハリの効いた絵に向いてそうな気配。私的には許容範囲に微妙に届くか否か、といったところ。 F3サイズ、18枚綴じブロックタイプで¥1,000-。スケッチブックの方が紙自体は薄い割に高値だった記憶が。何故。 |
NEW SOHOシリーズ (並口 126.5g/u) |
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マルマンから出ているパッド型スケッチブック。某匿名掲示板で良さ気という意見を読んだので試してみました。 表面は微凹凸のサラッと系。水彩紙というより画用紙なので、アポロ・ブルフォンセと近いですね。 アポロ〜と違うのはマスク液耐性の強さ。多少液の色は残りますが、剥げもせず紙面もそれほど荒れずでなかなかよろしい。消しゴム耐性も強いので描き直しOKだし、紙面が割りと平坦なのでペン入れもし易いです。 インクも絵具も乗りは普通ですが、やや薄め。絵具の方はサラッと系紙の宿命で流れ易く、コントラストをつけるのが難しいかもでした。 ラフ塗りでは、ぼかしはやり易かったものの滲みはモワッと広がる感が少なかった気がしたのですが、別の機会に塗り作業したら、まったく真逆の感想持ちました(^^;)。絵具の定着が早いというか。 どちらにせよ、これもサラリと描く紙として考えた方が良さそうです。多少の苛めは大丈夫なんですけどね。 結論として、大人しくスケッチ用にするのが一番無難って感じがしました。 B5判70枚綴じパッドで\450-。 |
ハーネミューレ (200g/u) |
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ドイツ・ハーネミューレ社で製造されている紙で、版画用として一般的らしい。第一印象はフォントネー細目に近く、よりざらついた印象の微凹凸ザラ系。 わずかにペンは引っかかる感じを受けたものの、塗り作業は楽だった。インクは思った通りに乗ってコントラストがついたし、水彩絵具も変なムラが出来ずスムーズに。発色はいいもののやや色が薄くなる気はした。エッチング用だけあって細かい描写もやりやすい。 サイジングが程々に効いているので、必要以上に絵具が広がったりしないのは助かるが、ウェット・オン・ウェットだと紙目のざらつきが協調されてあんまり良くないかも。いったん色を置いてから水でぼかしていく方が合うと思われる。 ウェブ表示にはやや難ありだが、さらりと描く分にはいい感じ。55×73pで¥300-とか。 |
ビバルデ (146kg/千枚) |
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オリオン社から出ている水彩紙。微サラ凹凸系。地色は白い。 (050709追記:水彩紙というよりはパステル画用の紙と言った方が相応しいようです。道理で水彩塗りが難しいと思った…) ペン入れの段階で、線が滲むなぁと思ったのですが、実際絵具を置いてみると、サイジングの弱さは特徴的。主線は滲むわ吸水は激しいわ絵具は吸い込むわで、MO紙に描いてる気分でした。 MO紙のドーサ無しとドーサ引きの中間の描き味、と言えるかと思います。いかにもなコミックイラストには確実に不向き。『水彩・パステル画に適している』とありますが、パステルメインの方がよろしいかと。水彩だったら、水墨画風のたっぷり水含ませた筆一発描き、とか。 PCにスキャンする際に表面の陰影が比較的ハッキリ取り込まれてたので、テクスチャ素材として用いる分には使えそう。 F0サイズ・20枚綴りのスケッチブックで¥550-。 |
BBケント (1mm厚ボード・細目) |
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『英国製最高級ケント紙BBケントを表面にマウントしたボード』だそうで、ミューズ社から出ている物です。微ザラ平坦系。 ペン入れの際のにじみなどはあまりなく、描線は楽だったのですが、消しゴム耐性が弱いと言うか、表面があまり丈夫でない印象を受けました。鉛筆線がやや残る。 マスキング耐性が弱いというのもあって、あまりしつこく紙を苛めるのはよろしくないようです。(マスケットインクで見事に剥げましたから、紙) インクはまぁそこそこ普通に広がったなーと思うんですが、水彩絵具の広がりが全然ダメダメ。細目って事もあるんでしょうが、筆も絵具もすんなり動いてくれないので、塗ってる内にイライラして来ます。繊細な描写なんかには良いのかも知れませんけどね。 発色はまあまあ。特に気にするほどではなかったです。 結構古くからあるし有名な方なんで、ボードを扱っている画材屋さんなら割と置いてあるんでないかと思います。 B4サイズのボード1枚で200円ちょいくらいだったかなぁ。 |
ファブリアーノ・ウーノ (300g/u・荒目) |
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イタリア・ファブリアーノ社から出ている『100%コットンラグ、中性紙、耳付き、ダブルサイジングの製品』との事。日本での代理店はアポロ。ザラザラ凹凸系で、地色は白に近い。そんでもってサイジングが確かに強い。 同じファブリアーノ社のクラシコ〜と比べると、インクの乗りは良い(というかそんなに斑にならない)。発色も綺麗。 水彩絵具がちょっといけませんでした。絵具の粒子が非常に溜まり易く、画面がザラザラしてしまう。コントラストは普通に付けやすいかと思ったけど、粒子の問題で色鉛筆で擦ったんかいというような仕上がりになってしまった。ホルベイン透明水彩ではサラッと塗りは厳しいかも。勿論そういう効果を狙うなら別ですが。 ペン入れは、サイジングの強さ故にそんなに滲まないで済む。引っかかるのは紙の表面構造上已む無しといったところ。表面は丈夫なので、多少の苛めはOK。 カット判5枚入り・F2サイズで¥900-。スケッチブックだと10枚綴りでF0(1,100円)〜F8(4,400円)。結構高い。 |
フォントネー (旧規格・細目・185g/u) |
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フランスはキャンソン社製の水彩紙。アルシュよりも安価で、乾燥後の白化もそんなにひどくない。 肌目が細かい凸凹微ザラ系。表面の弱さと紙の薄さがネックで、マスキングはあまりお勧めできないかも。あまりそっくり返りはしませんが。 発色と絵具の伸びは大変良。コントラストも付けやすいし、描き易くてお勧めなんですけどね。規格が変更になり、細目・中目は廃番になってしまったので、今のところ画材屋の在庫で探すしかなさそう。荒目なら売ってるけど、全紙タイプの有無は未確認。 【2005.5.22追記】 荒目の裏面を細目として利用可能とか。しかし追記時点で世界堂ですら取り扱っていないらしいので、国内での入手は困難。本国のメーカーラインナップにはあるものの、他国代理店のラインナップには無い状況です。個人輸入か欧州旅行に行った時にでも買って来るしかない(-_-;) グラデーションのやり易さは魅力だったんですが。 |
フォントネー (現規格・荒目・300g/u) |
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フランスはキャンソン社製の水彩紙。数年前に旧フォントネーの規格が統一になり、紙の表裏で荒目/細目の兼用になってます。 表面はザラッと凹凸系。荒目らしい景気の良いボコつきっぷりです。地色は白系。 ペン入れは荒目として普通。やや引っかかりがあって、ほんのり滲みがち。 旧版の時もでしたが、摩擦にはやはり弱いですね。消しゴムはちと荒れますし、マスク液は紙が剥げます。 発色はインク・絵具ともに少し落ち着いた浅い色合い。派手or重厚な画面を作るには気合いが要りそうです。ぼかしはやり易いので、グラデーション表現の容易さは変わってないようで嬉しい。 塗ってて特に感じたんですが、両面とも、筆のストロークが非常にすんなり流れてくれます。流線の類がとても描き易い。ラファエル水彩筆なんか使った日にゃ、変な脳汁出るくらいにウットリできます(笑)。 その反面、ドライブラシだとか、筆をトントン置いていく塗り方だと、紙に引っかかって今イチな感触でした。そういう点から言って、ソフトな画面を作るのに向いてる紙なのかも知れませんな。 旧フォントネーの追記でも書いてますが、流通ルートの問題とかで、現時点で国内での入手は困難だそうです(泣)。私は画材屋の在庫整理か何かで出て来たとおぼしき物を入手。24×32p20枚綴じブロックで定価が\3,700-でした。【2006.11.14】 |
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フォントネー (現規格・細目・300g/u) | ||||||||||||||||
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同じ紙の裏なんで続けて。微サラ平坦でも何となく漉き目判りますよ系(判ると言ってもそんなに目立たないですが)。地色は表と同じ普通に白。 ペン入れは表と同じように、やや引っかかりと滲みがちな感触がありましたが、荒目ほどは気にならず。 消しゴム耐性が割と良かったのは意外。ほんのりラフ線の跡が残る程度で、目立つ毛羽立ちは少なかったです。でもマスク液はやっぱりダメ。これも荒目ほどではないけど。 インク系の発色がすごく綺麗だなーと思いました。染料の食いつきと紙の保水力が丁度良く、イイ感じに色が広がる。 絵具もそうなんですが、ぼかした時の滑らかさがとても好み。粒子の細かい絵具でさらさらと仕上げるのがピッタリな紙ではないかと、個人的には感じてます。その分コントラストはちょっとつけ難いですが。 旧フォントネー細目に比べて見た目の平坦度は上がってますが、描き味としてはより好みかも。つくづく入手難なのが惜しい。 |
ブレダン (235g/u) |
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MUSEで販売している物を購入。木版画やエッチング・リトグラフに最適、水彩にもOK、とある。表面はザラザラ系。 絵具の乗りはまあまあ。版画用紙だけに水が馴染んだ後の吸い込みは良く、少し色を動かし難いかなと思うけど、辛いほどではない。滲み・ぼかしはやり易いんだかやり難いんだか微妙なところ。 乾燥すると結構白くなって紙の肌目が見えてくるけどアルシュ紙ほどの粗さで沈む事はない。素朴さが増す、に近いかな。 葉書サイズ30枚入りで¥490-。 |
ベランアルシュ (250g/u) |
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アルシュと同じ仏製の版画用紙。ホルベインで出してるスケブなんかがあるので、割と目にする機会も多いかと。アルシュと間違えたりとかね。←昔やったorz 『ナチュラルクリーム色で少し荒い紙肌』『コットン100%使用で弱アルカリ性』『特にリトグラフに最適』との事。ラングトンをもっと平坦にした感じですかねぇ。 紙面の強さですが、さすが版画用紙だけあって弱いです(^^;)。 消しゴムかけは紙面が細かく荒れるし、ペン入れはかなり滲む。マスク液に至っては、剥げる以前にゴムが取れません(笑)。マスク液厳禁です、ハイ。 インクはダメですね。定着が非常に早い上、その定着の仕方が滲みつつなんで、かなり汚くなります。しかも乾くと白いブツブツが出来てしまいます。効果としては面白いけど、使いどころは難しいでしょうな。 絵具はインクに比べればかなり普通に乗ってくれました。 滲み・ぼかし共にそれほど目立って良く悪くもなく。インクの方は前述通りよろしくないですが。ミューズ社の効果表だと『良好』なんですけどねぇ。発色は良いけど。 ちょっと癖が強い紙なので、水彩であえてこれを使う必要はあまりないんでないかと思います。 16.5×23.5cmのブック型で\1,450-。16枚だか18枚だかの綴りでした(失念)。 |
マーメイドリップル (235g/u) |
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MUSE社から出ている国産紙。表面は浅い凹凸系で、地色はやや木成がかったナチュラルホワイト。実は私が一番最初に使った水彩紙です。 荒目のみですが、その割にはペン先は大して引っかからずに描画できます。 パッケージに書いてあるように、表面が強靭で、消しゴム耐性が強い。鉛筆線の深さや濃さにもよりますが、くっきりとは書いていない下書きを消す程度なら全然耐えてくれます。 しかしマスケットインク耐性はやや低目。細かい毛羽立ちが多々発生します。避けた方が無難。 色塗りですが、絵具が溜まるという事はあまり無いですが、地色に影響されているのか微妙に発色がイマイチな気がしました(左の例は少々色味がドギツイですが(汗))。 ぼかし効果はやり易かったですが、滲みはあまり綺麗にいきません(メーカーの効果表にも書いてありますけど)。 それと『乾きが早い』らしいんですが、自分で試した限りは逆に乾きが遅いように感じました。何と言うか、絵具の定着は早いけど水分蒸発は遅いような。 荒目なんで大きな紙にガガーッと塗るのがあってそうですね。 葉書サイズ30枚入りで¥490-。 |
マットサンダース (256g/u) |
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MUSE社から販売している高級水彩紙。クリームピンクの地色・表面の滑らかさが非常に特徴的。消しゴム耐性はピカイチかなぁ。 表面が滑らかって事は絵具の広がりを調節するのが難しいって事。ペターッという塗りになるのでマットな塗り方には向いてそう。また、地色のピンクが強いので、暖かな画面を表現するには良いけど場合によっては馴染まない事がある。 一時メインで使ってたけど、水彩らしいざわつきが出ないんで今はほとんど使ってない紙。1,091×788サイズ1枚で¥350-、葉書サイズ30枚入りで¥350-。 |
ミューズケナフ (239g/u) |
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ケナフ(アオイ科の植物)を使用した完全非木材の高級水彩紙。表面はザラザラ系。肌目が細かいからか消しゴムかけると毛羽立ちがひどい。絵具が乾くと微妙に白くなる。 反対に、そういう紙面故にかすれ効果はやり易い。素朴さ・ざっくり感を表現するのには非常に適している。但し、表面が弱いので何度も塗り重ねるのは危険。 インク系の発色はとても鮮やか。水彩絵具系の乗りも悪くないが、個人的には広範囲ハードエッジグラデーションが少しやり難いのがマイナス。 1,091×788サイズ1枚で¥380-、葉書サイズ30枚入りで¥340-。 |
ミューズタッチ (厚口) |
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『白色で、中目の紙肌を持つ高級水彩紙』『水彩絵具、チャコール、パステルののりが良く、消しゴムの削りにも強い紙』とな。 個人的にアルビレオに近い紙肌かなーと感じました。樹皮っぽい細かいテクスチャ入ってるなーとも。アルビレオよりは平坦なんですが。 マスク液耐性は恐ろしく低い。ワットマンと張れるんじゃないかというくらいに剥げました。消しゴムかけもそれなりに荒れます。 ペン入れはそこそこ。やや太くなりがちなような気もするし、「サラサラ」と「もったり」の中間な描き心地もするし、なんかすんなり描けた感は少ないです。 インクにしろ透明水彩にしろ、乗り方は普通なんですが、紙面が平坦というかスルッとし過ぎてるためか、イイ感じのざわつきがなく、サラサラ流れてってしまう感じ。 あと、メーカーHPでは滲みに向くがぼかしは不向き、とあります。確かにあまりぼけぼけっとした画面にはなりませんでしたが、描いた感じ滲みもそんなに際立って向いてるようには…(-_-;)。 メモ程度に塗る分には良いかとも思いますが、紙面の弱さゆえ塗り重ねが厳しいので、描き込む人には向かない紙かも。 葉書サイズパッド20枚綴じで\240-。 |
モロー (300g/u・細目) |
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数年前に世界堂で見つけたフランス製の水彩紙、という事しか情報がないんですが(汗)、ザラっと弱め+荒めの凹凸系。感じとしてはケナフより白くて紙の目が判り易く浮きだってる、てなところですか。コットン100%でゼラチンサイズを行ってるとか。 紙目に引っかかるので滲みは少ないもののペン入れは微妙にやり難い。マスキングは剥がした後に結構跡が残ってささくれますね。やるなら低粘着フィルムでですかね。 インク系、常時ではないけどやや溜まる印象を受けた。透明水彩はまあ普通かなと。ペン入れと同様紙目に筆先が引っかかって繊細な描写をするのがやや不向きかも。大胆に滲ませぼかしてくのには向いてると思う。しかし紙の乾きが早くてぼかす前に絵具が定着してしまうのが難点だった。 値段は失念。アルシュと大差ない金額だった覚えはある。 2002年4月に発売された国産水彩紙、という説もあるのですが、別物か否かは謎。情報求ム。 |
モンヴァル・キャンソン (185g/u) |
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フランス製の中目水彩紙。輸入紙にしては安価な方らしい(値段忘れました…)。 表面は平坦で、カラーインク等に向いてそう。ペンはわずかに滲むけど発色が良いし、マスキングをしない限りでは多少苛めても平気。インクメインで描く人には合ってると思う。 しかし透明水彩メインだとツルッとした表面ゆえに味が出にくい。ぼかし効果が非常に難しかった。個人的にウェット・オン・ウェットだと使いづらい気が。 筆のストロークは引っかからずにスムーズに動かせるし、絵具の定着が遅いのか多少乾燥した後でも色を動かす事は可能だけど、ざわつき感を出したい場合はちょっとつらいかな。一旦置いた色を水でグラデーションにして溶かしていくハードエッジグラデーションには良さ気でした。 ウォッシュ技法(絵具を大量の水で溶くやり方で広い面の描写に向く)をするとカリフラワーと呼ばれる模様が出来てしまうのが特徴。使い方によっては効果的。 余談だが、シート型購入時に店員から紙の縁には充分気をつけるよう注意された。確かにかなりスパッと切れます>指(-_-;)。 |
モンヴァル・トラディション (荒目・300g/u) |
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キャンソン社から出てる水彩紙の一つで、地色が白い凹凸系。代理店はマルマン。 『モンバルキャンソンの特性を維持しながら、伝統的な水彩紙の、荒目の肌がある紙です。特選したパルプを使ってモールドメード抄法(擬似手漉き)で作っています』との事。 (ちなみに掲示板での情報提供で初めて知った紙で、それまでモンヴァルキャンソンと同じと思い込んでました(^^;)) 消しゴム耐性はそこそこ。マスク液はボロ剥けはしないんですがかなり荒れました。 ペン入れはボコ付き具合に対しては描き易い方ですが(太さもまあまあ)、如何せんその肝心のボコ付き具合に馴染めるかですな(^^;)。 インクと絵具の乗り・発色はどちらも良いです。そしてどちらも滲みやぼかしがやり易い。程好くコントラストも付けられて、個人的にかなり塗り易い紙だと感じました。乾いても多少の手直しが可能な点も良し。 モンヴァルキャンソンだとウォッシュでカリフラワーが出来たり、絵具が定着し難かったり、という紙一重の特徴がありましたが、トラディションだとそんな事もなくて、素直に塗り進められます。 塗った後のテクスチャ丸判りっぷりを上手く調節すれば、使い勝手の良い部類になると思いました。 18×25cm12枚パッドで\750-。シート型もあるみたいですね。 |
ラヴィ・テクニック (250g/小判) |
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フランス製の極細目水彩紙。『鉛筆、チャコール、パステルなどでも細く綺麗な線が描け、水彩画だけでなくイラストレーションやカンプ用としても適しています』だそうです。 最初の印象は「サイジングを弱くしたケント紙?」でした。とにかく平坦な極細目ながら、よく見ると水彩紙らしいテクスチャがあったりします。 耐久性に関しては問題なし。ペン入れは気持ち太くなる気がしますが、まあ許容範囲内。消しゴムかけはガシガシやってOK。マスク液耐性も良いです。 問題はやはり塗りですね。細かい描写には良いですが、水彩らしさを求めると痛い目見ます(^^;)。 発色は良いのですが、紙肌が極細目でサイジングが弱いですから、綺麗に絵具が広がってくれません。濃く乗せるのも大変かも。広範囲+塗り重ね、というスタイルの人には耐久性以外の点ではお勧めできないなーと思います。 というか案外コピックのようなマーカー系の方が、この紙は適しているのかも知れませんな。 値段的には小判1枚300円前後なんですが、どうもこれが生産停止になったようでして(2006年2月現在。くじらさん、情報感謝です)。 個人的には他の紙で十分満足する種類の紙なので構わないのですが、試してみたい人は早めに通販サイトなどでまとめ買いした方が吉かもです(^^;)。 |
ラングトン (中目・300g/u) |
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イギリス製の中性水彩紙。ウォッシュやウェット・オン・ウェット技法向きとか。表面は凸凹系。思い出した様にペン先が取られたりする。 インク系は紙面の陰影がかなりはっきり解るけど、発色も乗りも伸びも良かった。 水彩絵具系がかなり曲者。一度色を置いたが最後、動かない。ぼかし・グラデーションが困難。発色は良いんだけど、確かに『まず水ありき』で進めないとダメですね。それさえ気をつければ面白い画面になりそう。 最近人気急上昇中なのか取扱店がジワジワと増殖している。サイズは豊富。7インチサイズスケブタイプで¥550-。 |
レンブラント (300g/u) |
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オランダ製の中性水彩紙。絵具でも有名なレンブラントだけど、水彩紙についてはあまり感想等を見た事がないので。表面はワトソン紙とウォーターフォード(以下WF)紙の中間に近い微ザラザラ系。 ペン入れ時に細い線が滲まずにしっかり描ける。消しゴム耐性も良。マスキングは辛い。 塗った感じ、WF紙に非常に近い。よりソフトかな。インクはやや動かし難いが透明水彩の伸びはとても良い。ぼかしがやり易いのと、色が極端に滲み合わないので、使い勝手は良かった。これもワトソン紙に慣れてればOKな紙。 惜しむらくは入手難かつ値が張る事。13.5×18pブロックタイプで¥1,000-。糊が強くてばらすのに一苦労(苦笑)。大判は存在するのかどうか謎。 【2005.5.22追記】 Royal Talens本家サイトも調べましたが、他のサイズがあるのかどうかの記述が見当たりませんでした。厚さは300と350があるようでしたが、いい紙なのに使いようがない…。 |
ワーグマン (210kg/千枚?) |
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パルプ原料の無酸紙で、中目・細目を両方に組み合わせた表裏両方使用可能な水彩紙だそうで。表面は水洗いに耐えられる強靭さを誇るとか。ザラッと凸凹系。 ペン入れはそれほど滲まないものの、紙のざらつきに引っかかる。マスキングは普通。テープを使った時にそれほど紙が剥がれないで済みました。 発色はまあまあなものの、サイジングが弱いのか、絵具の定着が早くて、思ったようなぼかしがやり難かったですね。インクは可もなく不可もなく乗りましたが、透明水彩がどうも。味のある乗り方はするもののぼかしとグラデーションには不向きだと感じました。乾くと結構色が白くなりますし。 基本が中目の割には広範囲の塗りには厳しい印象。紙肌に負けないコシのある筆使った方が彩色しやすいかもですね。 ブロック型SM判で¥900-。 |
ワトソン (中目・190g/u) |
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最も普及している水彩紙。アイボリーがかった地色で、表面は細かい凸凹微ザラ系。最近になってホワイトワトソン紙も出てきた模様。 表面が強いと評判だけど、個人的には弱いと感じた。サイジングが強くてぼかしやグラデーションにはコツがいる。特厚口辺りを使って水をガンガン使った方がやり易いかも。でも水を塗るとその部分が変色するような気が…。 これも一時メインで使ってたけど、ハードエッジグラデが難=髪の表現が難しいという事で全然使ってない。ザラザラ系の紙だから味は出せる。 手軽で安価。1,091×788が1枚(厚口190g/u)¥350-。特厚でも¥560-。葉書サイズ30枚入りで¥410-。 |
ワットマン (290g/u) |
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イギリス製。低目の凸凹微ザラ系。使ってみると結構凸凹が解る。 筆をトントンと置いていくと白い結晶のような跡が残って味が出るとの事。左図では判り難いけど確かに出来る。 この紙の特筆すべきは、マスケット耐性の無さ!紙がベリッと剥ける。マスキングはご法度。インクの乗りは割と良いけど、しっかり乾かさないとじょわ〜っと地味に滲んでいく。 水彩絵具はストロークの途中で筆が引っかかって塗り難かった。素直なぼかしは辛いかも。ウェット・オン・ウェットでムラを作った方が逆に効果的かと思う。 SM判ブロックタイプが¥1,250-。 【2009.11.10追記】 某巨大掲示板等の情報によりますと、どうやら製造終了になった模様ですね。そのため店頭在庫以外では入手不可になりますので、欲しい方は早目に購入した方が良さそうです。 |
以上、非常に簡単な感想を述べてみました。
購入したサイズは殆どが葉書サイズかSM判のスケッチブックorブロック型で、細目・中目の厚手の品が大半を占めています。
ただし最近は大判や中判サイズを買って裁断して使ってます(その方が安いので)。
重いページにも拘わらず御覧下さった方、ありがとうございましたm(__)m